統合失調症では様々な症状が認められ、誰もいないのに声が聞こえたり、嫌がらせを受けているあるいは監視されていると
感じたり、自分が自分であるという感覚が薄れ、考えがまとまりを欠くようになります。
また、喜怒哀楽の感情が乏しくなり、意欲が低下し、怠惰な生活を送りながらも、退屈だと感じません。
不安感や憂うつな気分が認められることも多く、記憶障害などの認知機能障害が認められます。
認知症とは、一度正常レベルに達した認知機能が、以前に比較して低下し、自立した日常生活に支障を来した状態です。
代表的なものはアルツハイマー型認知症で、もの忘れで始まることが多く、ゆっくりと進行します。
最近起きた出来事を忘れてしまい、同じことを繰り返し尋ねたり、物をどこにしまったか分からなくなったり、
時間や場所が分からなくなることが増えます。
物を盗られたと確信し、周囲の人を疑うということもあります。
次に多いのが、血管性認知症で、これは脳梗塞や脳出血などの脳血管障害に伴って症状が出現します。
注意が散漫になったり、考え事に時間が掛かる様になったり、問題解決の計画を立てたりするのが困難になります。
その他に、現実には存在しないものが見えたり、手足が震えたり、体の動きが緩慢になり、転びやすくなる症状があらわれる
レビー小体型認知症や、スムーズに言葉が出てこなかったり、社会的な規範を破る行動がみられるといった症状があらわれる
前頭側頭型認知症などがあります。
気持ちが落ち込み、何も楽しいと感じられず、何にも興味がわかない、億劫でやる気がでない、という様な状態がほぼ毎日、
まとまった期間(典型的には2週間以上)持続する状態です。
感情、思考、意欲など精神の様々な機能及び身体面などの症状が認められ、学校生活や仕事や人間関係に影響が出て来ます。
感情面の症状として、ゆううつで、何にも興味がわかないと感じ、思考面の症状として、考えようとしてもアイデアが浮かばない、
判断力、決断力が低下します。
意欲面の症状としては、物事をやらなければいけないとわかっているのに億劫で、やる気がわかず、身体面の症状としては、
眠れない、食欲がない、体がだるいなどが認められます。
幼少期からの発達過程に明らかとなる疾患群です。
典型的には発達早期、すなわち小中学校入学以前から明らかとなり、以後学童期、思春期を経て、成人期を通じて持続し、
特徴的な発達の障害が認められます。
言葉や表情や身振りなどを用いて自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを理解することで成り立つ、コミュニケーションが
苦手で、興味関心が特定のことに限定され、それに対するこだわりが強い自閉スペクトラム症や、気が散りやすく、
忘れ物などが目立ったり(不注意の症状)、常に動き回って、じっとしていることが出来ない(多動性衝動性の症状)などの症状が
認められる注意欠陥・多動性障害(ADHD)などが属します。
躁うつ病は双極性障害とも呼ばれ、躁病か、軽躁病に該当する状態が認められます。
躁状態あるいは軽躁状態では、気分が異常に(つまり普段と明らかに異なる)かつ持続的に(つまり数時間などではなく、
ほぼ終日何日も続けて)高揚して、開放的または怒りっぽくなり、活動的になるかとてもやる気を感じます。
躁うつ病では、躁状態あるいは軽躁状態の前後に、気分が落ち込み、やる気が起こらず、何にも興味が湧かない状態、
抑うつ状態が通常認められます。
突然生じる激しい恐怖や強烈な不快感の高まりに伴い、動悸や息切れ感、めまい、窒息感などが起こり、その様な発作的な
不安が再び起こるのではないかと不安に思う様になるパニック障害、レストランなどでの会話や飲食や人前での発表など、
他人の注目を浴びる可能性のある状況に対して、著しい恐怖または不安を感じる社交不安障害や、公共交通機関や広い場所や
映画館など囲まれた場所においてパニックの症状や耐えられないような不快感を感じる広場恐怖症などがあります。
強迫症は、繰り返し生じる思考(強迫観念)とそれを打ち消すための繰り返しの行動(強迫行為)が主要な症状です。
尿、虫、細菌などに汚染されたのではないかと言う不安が繰り返し浮かび、何度も手を洗う、という行為が繰り返されます。
強迫行為を行うことで一時的には不安は和らぎますが、またすぐ強まるため、強迫行為を繰り返す悪循環に陥り、
症状が形成されます。
強迫観念や強迫行為は通常不安や苦痛を伴い、時間を浪費させたりするため、日常生活への影響が大きくなります。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、実際にまたは危うく死ぬ、重傷を負う、性的暴力を受ける出来事(トラウマ的出来事)を
経験した後に、その経験にまつわる恐怖の記憶が突然思い出されたり(フラッシュバック)、悪夢を繰り返し見たりします。
自分自身や世界に対して過剰に否定的な考えを持つ様になります。
トラウマ的出来事の原因や結果について、自分自身や他者について、否定的な考えを持ち続けます。イライラしやすくなり、
集中できなかったりします。
トラウマ的出来事を思い出したり考えたりすることを避ける様になります。
環境の変化に伴う明らかなストレスをきっかけとして、おおむね3ヶ月以内に不眠、不安、うつなどの症状が出現し、
仕事や日常生活などに影響が出る病気です。
環境に馴染む(適応していく)上でトラブルを抱え、社会的または職業(学業)的問題が生じている状態です。
ストレスの原因が無くなれば、遅くとも6ヶ月以内には症状が軽快することが多いとされています。
パーソナリティとは、考え方、感じ方、行動の仕方、対人関係の持ち方などに現れる、その人の特徴で、人格とも呼ばれます。
パーソナリティ障害(人格障害)とは、そのような特徴の偏りが著しく、職場や学校など社会生活に支障を引き起こしている
状態のことです。
パーソナリティ障害は、目立つ症状により更に細分化され、そのうち、境界性パーソナリティ障害とは、対人関係、自己像、
感情などが不安定で、衝動性が高いことが特徴です。
心身症とは、身体疾患の中で、その発症や病状に、心理的な因子が密接に関与する病気です。
代表的な疾患として、アトピー性皮膚炎、過敏性腸症候群、緊張性頭痛、片頭痛、高血圧症、じん麻疹などがあります。
不眠症(不眠障害)は、適切な環境で眠ろうとしても寝付けなかったり、途中で目が覚めたり、目が覚めるのが早すぎたりして、
睡眠が十分とれず、日中の活動に影響が出ている状態です。
不眠による日中活動への影響としては、疲労感、注意集中困難、作業効率低下、気分不快、眠気、多動、気力低下、間違いの増加、
夜間睡眠へのこだわり、などが見られます。
不眠症状は、うつ病など他の精神疾患の一症状として現れることもありますので、他の精神疾患の併発による不眠ではない場合、
不眠症と診断されます。
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